法律マメ知識

交通事故シリーズ 他人が起こした交通事故の責任(第2回)―家族の運転

弁護士 中野 直樹

 夫婦と子どもの3人家族です。父名義で2台の車があり、1台は父が日常的に使用し、もう1台はもっぱら母が使用していました。同居中の18歳の子どもが免許をとり、母が使用していた車に乗って遊びに出かけたときに追突の交通事故を起こし、相手車両の運転者に怪我を負わせてしまいました。

 このケースでは、まず未成年者の子どもが賠償責任を負います。この事故車両はもっぱら母が使っていたものですが、車の所有者である父も自賠法の「運行供用者」として賠償責任を負います。

 母は父から車を借りて使っていた立場にありますが、子どもが車に乗ることを明示に了解していたり、黙認していたような場合には、母も自賠法の「運行供用者」としての賠償責任を負うというのが裁判例の考え方です。

 もし、事故車両の任意保険契約が、父母以外の者が運転をして事故を起こしたときに賠償額の60%しか保険金が出ないという内容だった場合には、残りの40%分については、父・母・子が連帯して自己負担をしなければなりません。

2017/11/01
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