所員雑感

所員雑感 Vol.42 サッカーW杯の思い出

弁護士 德田 晃一郎

 この文章を書いているのは2018年7月6日。ロシアW杯のベスト16で、日本代表がFIFAランキング世界3位のベルギーに激戦の末敗れてしまった数日後です。ちなみに、このランキングの2位はブラジル、1位はドイツで、いずれもW杯優勝の常連国です。ベルギーがどれだけ強いチームなのかが想像できると思います。日本が敗退してしまったのは残念ですが、サッカー好きの方には、ベスト8以降のこれからがますます楽しみだという方も多いのではないでしょうか。

 

 私がサッカーに興味を持ったきっかけは、非常にベタなのですが、日本がワールドカップに初出場した1998フランスW杯からです。初めてのワールドカップに魅了され、日本戦以外にも各試合の記憶が鮮烈に残っています。代表としては、ベルカンプ、クライファートを擁するオランダ代表が魅力的でした。

 しかし、思い出があるといえば、やはり2002日韓W杯です。当時、私は、自国開催、あるいは共催なんて次いつあるか分からない。へたすれば自分が生きている間にはもうない可能性すらある。ぜひ生で観戦したいと、チケット販売開始日に携帯電話と固定電話の2台を使い、購入を試みました。しかし、アクセスが集中しまくりでまったく電話はつながらず。ようやくつながった時にはすでに決勝トーナメント以降の試合は全て完売していましたが、どうにかグループリーグのイングランド-スウェーデン戦のチケットを取ることができ、さいたまスタジアムに友人数名と観戦に行きました。結果は1-1だったのですが、実はあまり覚えてなくてこのコラムを書くにあたり、インターネットで調べました。よく覚えているのは、当時人気絶頂だったベッカムの上げたセンタリングの軌道がものすごく美しかったこと。ボールの軌道に線が引かれたように見えました。

 帰りの電車は観戦帰りの人ですし詰めです。もちろん、イングランドから来たサポーターも多数。実は、W杯が開幕する前は、フーリガン(イングランドの熱狂的サポーター)が日本にやってくるということで、トラブルにご注意といった不安を煽るような報道がずいぶんされていました。それで試合当日は少しドキドキしていたのですが、実際には、誰かが車内で暴れたりするようなこともなく、日本人、イングランド人、スウェーデン人その他のみなさん、試合を共有した一体感に満ちてそれぞれ興奮して喋りながら電車に乗っていました。

 

 自国でW杯の試合を観戦する。何十年後になるか分からないけど、またあの空気感を味わいたいなあ。できればW杯のニュースがテレビで流れると意外に食いつき、その後一生懸命パンダのサッカーボールを蹴っている息子たち(今2歳)も一緒に。

2018/07/06
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